前回の記事以降、まだこの話が続くと思われた方は少ないのではないでしょうか。
何を隠そう私もそうでした。
 

・自作シフター壊れる

前回恥ずかしげもなく公開した自作シフターですが、やはりというかなんというか、すぐに壊れました。
 
あんな適当な作りではすぐ壊れることぐらいちょっと考えればわかるだろう、と今になっては思うのですが、作っている最中にはそんなこと思いもよらなかったのが私の浅はかさです。
それはつまり私にものを作るスキルが無いということであり、自作ができないならば既製品を買うしかありません。
かくして再びシフターについて思いを巡らすことになったのでした。
 
以前の記事からの繰り返しとなりますが、私はシフターに関してハンコンやペダルほどには重きを置いていません。
どれだけ高価なシフターを介しても、あるいはキーボードのキーやパッドのボタンを介しても、シフトアップ/ダウンの入力として違いは無い、というのが私の持論です。
この持論から前回はもっとも安上がりな方法の自作シフター(の形をしたゴミ)を生み出すことになったわけですが、それが失敗に終わった今は既製品で同じくシンプルな構造のシフターを見つけたいところです。
 

・G27シフターのシーケンシャル化

さてどうしたものかと考えていたところ、目についたのが部屋に転がっていたG27のHパターンシフターと、買ったはいいが使っていなかったLeo bodnarの独立化ケーブルです。
 
このシフトレバーをNの位置から前後にのみ動くようにして、中央に戻るようにすればシーケンシャルシフターとして使えるのではないか?
そう思って調べてみるとやはりそう考える人はいるようで、シーケンシャル化キットが販売されているのを見つけ、すぐに購入を決めたのでした。
 

購入したのはこういった部品です。
この部品の中央の溝がシャフトの軸制限をして、かけてある白い輪ゴムがNの位置に戻す。実に簡素な構造です。
 
さっそく試してみるとしっかり前後に動き、そして戻ってくれます。期待した通りの働きです。
値段は1,000円ぐらいと安かったのもあり、いやこれはいい買い物をした、最初からこっちにしておけばよかった、これこそ理想のシフターだ、と私は満足しました。

 

 

 

……というのが大体半年前の話です。
G27シーケンシャルシフターで悩みが解決したかのように思わせておいて、まだシフターの話が続くと思われた方は少ないのではないでしょうか。
何を隠そう私もそうでした。
 
 
 
G27シーケンシャルシフターは最初のうちは満足していたのですが、使っていくうちに不満が少しずつ出てきてました。
 
まずシフト操作時に片手がステアリングから離れること。
片手運転になる度にステアリングが動きラインがぶれてしまうのが気になりました。
 
「シーケンシャルシフトはそういうものだろう」と言われれば、それはそうです。
しかしそうしたシーケンシャルシフトのデメリットを、本来シーケンシャルシフトではなくパドルシフトが装備されている車を運転しているときに、なぜ負わねばならないのか?
この矛盾がだんだんと私の中で引っかかり始めるようになったのです。
 
そしてもうひとつ、こちらはさらに実用的な問題ですが、このG27シフター改シーケンシャルシフターは二重シフトが結構な確率で起きることに気が付いたのです。
 
11月の始め頃、私はR3EのCupra Simracing Seriesのマカオのコンペに熱中しておりました。
マカオは私にとって以前は好きなコースではなかったのですが、VRを導入してからは一転して好きなコースとなっています。
というのもターンインのタイミングによっては曲がり切れないほどのきついヘアピン、メルコヘアピンがVRによって格段に曲がりやすくなったからです。
 
そんな好きなコースのコンペティションということで私は夢中になって走り回っていました。
あるラップで、私は途中までベストタイムを更新しながらメルコヘアピンに差し掛かりました。
ブレーキングしながらシフトダウンし、VRの恩恵を最大限に生かしてイン側のガードレールを凝視、そこをかすめるようにコーナリング!
決まった! さあ加速だ! とアクセルを踏み込んだらギアが1速からさらに下がってNに入っていてエンジンが空しくブゥーンとうなる……。泣くに泣けません。
 
そんなことがあって、私はG27のシーケンシャルシフターに見切りをつけ始めていました。
もっとも、R3Eは最近のシムらしく二重シフトをキャンセルしてくれるような設定もあります。しかし、私のメインのひとつであるRBRにそんなものはありません。それは困ります。
それに、そこまでして(RBR以外で)普通に使えるようになったとしても、片手シフトの問題は残ったままです。
 
そうして、私はパドルシフトを購入することに決めたのでした。
 

・パドルシフト

購入したのはDim SimracingのMagnetic Paddle Shiftersです。
実は以前から気にはなっていたものの、どうにも踏ん切りがつかずスルーしていたのですが、Twitterでフォローしている方が購入しおすすめされていたのでそれを参考に買いました。
送料込みで10,000円程度でした。
 
使い心地はとてもいいです。
カチカチと節度感のある押し応え。当然誤入力とは無縁です。
私の使っている360mmのステアリングにも最大まで調整幅を広げれば問題無くフィットします。
つくりもしっかりとしており耐久性も問題なさそうです。もし数年で壊れたとしても、またリピート購入したいと思わせるほど全く何の不満もない、いい製品です。
 

・むすびに代えて

おそらく、ハンコンをG27から乗り換えて以来のシフターに関する私の右往左往はこれにて終了となると思われます。
 
今になって最初の記事を見返すと「パドルとHシフターが両方欲しいが無理」などと書いていて、時間とお金をそこそこ使っておいて結局最初に諦めたはずの選択肢を選ぶことになったというのはなんとも皮肉な話であるとは思います。
 
しかし、私はこれを回り道とは思っていません。仮に、この紆余曲折がなく、最初からDim Simracigのパドルシフトを買っていたら買っていたで「ただのシフターに10,000円も出してしまった……」と煮え切れない思いを抱えることになっていたのではないかと思うのです。
 
私が自作シフターもどきを作ったり、G27シフターシーケンシャル化をやってみたりしたのは、確かに正解ではなかったかもしれません。しかしそうした失敗を失敗であったとすぐに認め、次につなげることこそ大切なのではないでしょうか。
 
……自作シフターがすぐに壊れたのにそれを8か月も公開せず、今になってようやくこうした記事を書いている自分への戒めとして、ここで筆を置くことにします。